コバヤシ ハルキ
  小林 春樹   東洋研究所 東洋研究所   教授
■ 標題
  「国教化実施以後儒教的神秘主義特征和合理主義特征-従暦学史角度作新的探討-」
■ 概要
  日本おける通説では、漢代に国教化されてからの儒教は、緯書を重視した、神秘主義的・非合理主義的性格を特色とする、一種の国家宗教的思想であると理解されている。また国教化以後の儒教史は、そのような儒教と、それに対して批判的な立場をとる合理主義的な知識人たちとの対立を軸とするとともに、後者による前者の克服の過程として描かれることが多い。しかし筆者が行なった漢代の暦学史、とくに後漢の章帝が実施した元和改暦についての研究結果にもとづいて再考すると、国教化された儒教が重視した緯書には神秘主義的・非合理主義的な性格とならんで、これまで全く無視されてきた合理主義的な性格が含まれていたことが判明する。そのような事実をふまえて国教化された儒教と、国教化以後の儒教史について再検討を加えると、国教化された儒教の内部に、神秘主義的・非合理主義的な性格をみずから止揚して合理主義的な思想に発展する要素が内在していた可能性があること、したがって国教化以後の儒教史を「儒教みずからの自己発展運動」として理解し得る可能性があることが推測されることになる。
  単著   (中国)『山東大学学報』2008年 第2期      2008/04


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